いいとこどりの限りを尽くした手八丁口八丁なワームだが,だからと云って責任ある企業があっさり感染しているのは,他人事ながら嘆かわしい。と,対岸にいながらも思うわけで。
ウイルス対策の専門家は,18日に発生したコンピューターワーム「Nimda(ニムダ)」への警戒を呼びかけている。Nimdaは,電子メール添付ファイルによる拡大,IISのウェブサーバーの脆弱性をスキャンする拡大,同一ネットワーク上のディスクにコピーする拡大,感染したサーバーのウェブページを改竄しそのページをみた人に拡大するなど感染経路がたくさんあり,しかもそのプロセスが自動化されている。
サーバーだけでなくクライアントにも感染し,しかもその方法が多種多様。過去にあったウイルス,ワームの感染方法を全部ひっくるめて,そのすべてを利用しているNimda(取扱注意)の感染スピードが急激だったのは当然か。感染したマシンは,実質1日ちょっとで10万とも15万とも云われている。一般ユーザーにとっても,ブラウザをアップデートしていないと,ウェブページをみるだけで感染するし,添付ファイルを開かなくてもメールの本文をみただけで感染する。いろいろな感染方法があるだけでなく,そのひとつひとつができるかぎり勝手に感染していくように仕組まれている。ちょっと確かな情報がないが,IRCやFTPでも感染があるとか…。
他のサーバーへのスキャンもコード・レッドなんてかわいいものというほど激しいもので,アパッチのサーバーも影響を受けるという報告もある(ZDNet Newsの記事)。とにかく,なにから気を付けたらいいのかひと言で云えないほどに,手八丁で拡散していくNimdaなのだが,笑うのは,てめぇのところでパッチを配付しているのに(関連会社からとはいえ)あっさりと感染しているMSNジャパンだ。ほんと,頭おかしい以前に責任感のかけらも感じられない組織であり,そんな企業が,パスポートやヘイルストーム(ドットネット・マイ・サービス)で個人情報を扱おうなど顔を洗って出直して来たほうがいいですな,てな感じ。他人事だから,笑ってられるのだが。
|